KENPOKU ART 2016の会期中に、6つの市町をめぐることになっている。常陸多賀、大子につづく3か所目は北茨城へ。朝から、きれいに晴れた。片道180kmほどのドライブなので、運転しながら、アートプロジェクトについてあれこれと考える。そもそも、カレーキャラバンの活動もアートプロジェクトから生まれたのだ。
そんななか、カレーキャラバンは、従来の「ひな形」には収まらないように、ささやかな抵抗を試みているのかもしれない。アーティストではないし、ボランティアスタッフでもない。ケータリングの業者でもない。ことなる立場や責任を「踏み越える」ことにこそ、関心があるのだ。いま、KENPOKU ART 2016では「イベント」というラベルのもとで活動しているが、おそらく、ぼくたちが志向するのは「ハプニング」と呼ぶべきものだ。予定調和的に進行する「イベント」ではなく、(ぼくたちの活動の)〈場面(シーン)〉を切り替える役割を果たすのが、「ハプニング」である。
この秋は、KENPOKU ART 2016の会期中にカレーをつくることになった。こうしたアートプロジェクトについては、さまざまな議論がある。来場者数だけでアートプロジェクトの成否を評価できるのか、アートをとおした「地域活性」は可能か、地域に暮らす人びととアーティストたちとの関係性をどう理解するのか。突きつめていくと「アートとは何か」という問いも無視できなくなる。
🍛ごぶさたしております。カレーキャラバンの“セカンド・シーズン”は、いよいよ9月下旬から。KENPOKU ART 2016(茨城県北芸術祭)の会期中、6つの市町をめぐります。アーティストでもないし、「作品」もない。「イベント」でもないし、ケータリングでもない。既存のひな形に完全未対応。バグだらけの「出没型食プログラム」です。